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HiCEP の特徴

 HiCEP は、従来のハイブリダイズ法を用いた技術とは全く異なる原理で転写産物の発現レベルの解析を行うため、以下のような特徴を持っています(表1)。

 トランスクリプトーム解析の手法として、EST解析・SAGE・DNAアレイ等がありますが、得られる遺伝子情報は限られており、またハイブリダイゼーションは、検出感度に限界があります。HiCEP では、配列情報の既知/未知に関わらず試料間で転写産物発現レベルに差異がある遺伝子を比較・検出し、必要に応じて目的遺伝子配列を解析いたします。

 HiCEP によって比較試料間で発現差が検出された転写産物に由来するcDNA 断片が得られるため、ゲノム創薬標的遺伝子の検索、ゲノム創薬候補化合物のスクリーニング、診断用DNA アレイの開発に極めて有用な遺伝子の完全長cDNAクローニング、ゲノムDNAクローニング、機能性DNAアレイ作製、トランスジェニック/ノックアウトマウス作出などの作業に応用することができます。
表1 技術の特徴
高い網羅性 細胞種によって異なりますが、一般的に細胞内では20,000種以上の遺伝子が発現していると言われております。HiCEP では、その80〜85%にあたる15,000以上の遺伝子を検出でき、広範囲な発現ネットワークの構築にも利用できます。 
低発現遺伝子の検出が可能 この解析手法の基礎技術は、フラグメント解析です。高い検出感度(1.5倍差検出可能)なうえ、発現変化をピークの高さで検出するため、低発現遺伝子の解析方法として、非常に有効です。
低コストでの解析を実現 同一細胞、同一個体による系統的な実験(刺激応答、時間経過)などにおいては、実験間での発現プロファイル比較が行なえます。実験毎のコントロールサンプルを必要としないため、解析回数を最小限にアレンジでき、コストを軽減できます。
遺伝子資源不用 サンプルそのものを分析対象とするので、予めcDNA等の遺伝子資源なしで解析が可能です。得られた遺伝子のポピュレーションを変えることなく増幅し、フラグメントのピーク検出にて解析します。
得られたピークは、1ピークが1遺伝子に相当し、また発現量の変化を同定します。

網羅的発現解析で使用されるDNAマイクロアレイに対しては、下記のような違いがあります。

表2 DNAマイクロアレイ技術との比較
  HiCEP DNAマイクロアレイ 
対象生物種  全ての真核生物 既知配列 
対象遺伝子(網羅性) 未発見遺伝子や
ncRNAも検出可能
既知の配列のみ
検出感度
(ダイナミックレンジ)
高い
低頻度から高頻度まで検出可能
1コピーのmRNAも検出可能
低い 
低頻度mRNAの検出が困難
変化率の定量性 変化率1/10までの定量性あり 定量性は無い
変化率の信頼性 信頼できる既存の他の方法と
相関性が高い(約80%)
信頼できる既存の他の方法との相関性が良くない
HiCEP は、以下のような経験をお持ちのアレイユーザー様のお役に立てます。

遺伝子情報が少ない生物種の網羅的発現解析ができない
モデル生物でも、組織によってはアレイに無い遺伝子が発現するようだ
精度・信頼性に疑問がある

  1比較では発現変動遺伝子が正確には判らない
  低発現で変化する遺伝子、変化量の少ない遺伝子を検出できない
  RT-PCRでの追試成績が良くない
  フェノタイプが少し変わるとき発現変動遺伝子を確認できない

解析に必要なRNA量の確保が難しい
時系列発現変動変化や類似試料でも微量変動の観察が難しい

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